し尿処理場などで発生した汚泥を回収し、有機性汚泥脱水処理施設、汚泥リサイクル施設で、固形物を資源としてリサイクルしています。分離された水分は環境基準を下回るまでクリーン化。施設から出る排ガスもクリーン化しています。
有機性汚泥の固形物を炭化し、土壌改良剤としてリサイクルしています。
し尿処理場などで発生した汚泥が液状の場合は、「有機性汚泥脱水処理施設」で水と固形物に分離した後、固形物は「汚泥リサイクル施設」に運ばれて処理を行います。分離した水分は、生物処理、化学処理を行い、環境基準に準拠したクリーンな状態にして放流します。
回収した汚泥が固形の場合は、そのまま「汚泥リサイクル施設」に運ばれます。
固形物の処理方法は、焼却と乾燥・炭化に分かれます。
焼却の場合は、高温流動する砂層に汚泥を投入して、解砕・熱分解する無害化処理を行います。ばいじんの一部はセメント材料などに利用されますが、残りは埋め立て処分を行います。
一方、乾燥・炭化の場合は、高温ガスで乾燥を行った後、炭化設備で「炭」にします。この炭はリン酸成分を豊富に含んでおり、土壌改良剤等としてリサイクルされます。
焼却炉や乾燥炉から出る排ガスも、クリーン化を行っています。
汚泥リサイクル施設は、焼却や炭化を行うので、高温の排ガスが発生します。当社では、環境への負荷を最大限抑えるため、高度な排ガス処理システムを完備。焼却炉と炭化炉から出たガスを冷却塔や熱交換器で急冷し、ろ過式集塵機で有害物質を取り除いてから排出しています。
汚泥から生まれた土壌改良剤「ぐりーん・ワン」
乾燥した有機性汚泥を750℃の熱で蒸し焼きにすると炭になります。このままでは粉体であるため、土壌改良剤として使い勝手がよくありません。そこで当社では、粉体を圧縮する技術を導入。畑などに撒きやすいペレット状に加工し肥料会社に卸しています。この製品は「ぐりーん・ワン」という商品名で販売されており、長野県や群馬県の高原野菜の産地でも高評をいただいています。